最近、アンソニー・ルイス著、鏡リュウジ先生訳の『ホラリー占星術 入門と実践』を読み始めて、まだ四分の一くらいしか読み終わってないのですが、なんとなくホラリー独特の読み方に慣れてきたところで(初めて見たときは、この世界は何なのだろう……みたいに思っていた)、もしかするとネイタルにも活かせそうな読み方をみつけたので、記事にしてみます。
ホラリー占星術では、ハウスを重視して読むのですが(ハウスは短い時間でも変化するので、質問がされたときの天球をとりわけよく反映しているとされる)、このときに例えば質問内容がお金だったら2ハウスをみて、そのハウスカスプのルーラーが、質問者本人を表すアセンダントルーラーとどのような角度になるか(ハードアスペクトだと凶、ソフトアスペクト・コンジャンクションだと吉、ノーアスペクトだと無関係)のような読み方があって、これがすごく興味深かったです。
あるいは、マーク・エドモンド・ジョーンズ(サビアンシンボルを作った人というイメージだけだったけど、実はホラリーにも通じていたらしい)の技では、質問内容に相当するハウス(先の例だと2ハウス)と反対のハウス(2ハウスについての質問では8ハウス)のカスプルーラーのアスペクトがどうなるかで占うというのも紹介されています(コンジャンクションの吉凶は、天体の組合せにも依るらしい)。
あと、もう一つ驚いたのは、ホラリー占星術では何通りもの読み方があって、それらは一つのホロスコープが持っている意味を何通りもの方法で説明しているので、ホロスコープの中にある重要な意味は、さまざまな手法で読むうちに繰り返し現れていて、それによって解釈を決めていくという考え方です。
今まで天体やアスペクトの意味を決めるときは、サビアンなども含めてもどのような面に現れているかを決めるのが結構難しかったし、天体同士の意味が重複していると上手く読めていないと思っていたので、こういうふうに重複している要素を重く読むというのはすごく驚かされたのですが。
ハウスのカスプ読みで、たとえば1ハウスカスプ(アセンダント)と2ハウスカスプの関係は、それぞれのルーラー同士がハードなので上手く行かないみたいな読み方は、上手く行かないを合わせづらいくらいに変えればネイタルの読みでも十分使えそうだし(自分のネイタルで試してみても当たっている実感があった)、さらにいうならその人の実生活の様々な面はどのような体系で結びついているか(上手くつながる・つながりが悪い・無関係など)、天体同士のアスペクトの意味を特定するみたいな使い方もできそうです。さっそく使ってみた記事はこちら(いつになく精度が高い気がする)。
ちなみに、それから急にマーク・エドモンド・ジョーンズに興味が出て、色々調べてみたのですが、よくみるバンドル型・バケット型のようなホロスコープの形による分類は、実はマーク・エドモンド・ジョーンズが考えたものらしいです。今まであの分類の根拠や使い方がまったく分からなかったけど、もしかするとあれはアスペクトを基準にして作られた分類なのでは……みたいに思ってます。
別記事で、その分類と自分なりの解釈を書いてます。
記事とは関係ないけど、これは去年の11月頃に行った京都の東福寺で、ホロスコープってこういう読み方をすると迷宮的なつながりを感じるのに、元のアスペクトの派生形みたいにも思えて不思議です。
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